天然発酵・サワードウ

アルトヴィン・シャヴシャトの村、シナノキの捏ね鉢で作るサワードウのパン

サワードウに取り組む者として、この話にはとても心を動かされました。トルコ・アルトヴィンの標高の高いシャヴシャトの村々、冬には雪が所によって2メートルを超える場所で、サワードウの田舎パンが今も代々受け継がれた方法で作られています。

一番好きなのは捏ね鉢の話です。古いシナノキ(リンデン)の幹を一本丸ごとくり抜いて作ります。シナノキは無臭で松脂がなく、断熱性にも優れているので、室温が氷点下になっても生地の温かさを何時間も保ちます。おかげで発酵は冷えのショックなしに、ゆっくり安定して進みます。鉢は洗剤で洗わず、残った生地を木のへらでこそげ取り、乾いた布で拭くだけ。木に住む天然の微生物が、新しい生地ごとに受け継がれていきます。

ここでは発酵種を「アナ・マヤ(母の酵母)」または「ハムル・バシュ」と呼びます。焼くたびに拳大の生地を取り分け、地元の小麦粉で育てて、涼しい貯蔵庫の布袋で保存します。粉は地元の黄色い小麦、殻付きの赤い小麦、少しのライ麦を、水車小屋で全粒のまま挽いて混ぜたものです。

生地は鉢の中で30分以上捏ねます。4〜6時間の一次発酵の後、2〜3キロの塊に分け、オークとシデの薪で熱したドーム型の石窯で焼きます。厚い皮が水分を閉じ込めるので、涼しい貯蔵庫で20〜30日も新鮮さを保てるそうです。

家庭で似た皮を作るには、ベーキングストーンか鋳鉄の鍋を使い、焼き始めの20分間はオーブンに熱湯を入れた器を置いて蒸気を与えるのがおすすめとのこと。そして我慢。大きなパンは焼き上がってすぐに切らず、リネンの布の上で8〜12時間休ませます。

出典:Mutfak Magazin

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