ホームブルーイング

なぜ日本では自宅でビールを造れないのか――酒税150年の歴史から読む

ホームブルーイングの話題でいつも気になるのが、日本では「普通のビール程度のアルコール度数」まで自宅で醸造できないという点です。noteで、その背景を酒税の歴史からたどった長い記事を読んだので、要点をまとめます。

現状から。2026年現在、日本の酒税法では原則としてアルコール分1度以上の飲料を造るには酒類製造免許が必要です。国税庁は家庭用ビールキットについても、購入そのものは禁止されていないものの、完成品が1度未満になるようにと案内しています。つまり趣味としてのビール造りが禁止というより、海外で一般的な発酵度合いが事実上できない、という構図です。

記事によると、江戸時代の農村には「自醸自飲」の習慣があり、自家用の酒造りが生活文化として存在していました。転機は明治です。酒税は1899年に国税収入の第1位となり、割合は35.5%に達しました。同じ1899年に自家用酒の製造が全面的に禁止されています。日清戦争後の財源確保のため、1896年から1901年の5年間に酒税が3回増税されたことも紹介されていました。

もう一つ印象的だったのは比較の部分です。アメリカでは1978年にカーター大統領がH.R.1337に署名し、家庭用のビールが連邦酒税の免税対象となって、ホームブルーイングが合法化されました。一方、日本では1994年に最低製造数量が2,000キロリットルから60キロリットルへ下がり「地ビール解禁」が起きましたが、緩和されたのは事業としての製造であり、家庭醸造は対象外でした。

著者は、日本のクラフトビールの出遅れを家庭醸造規制だけで説明できるわけではないと断ったうえで、「醸造経験を持つアマチュアの厚み」に差が生じた可能性を指摘しています。ホームブルーを愛する者として、制度の歴史を知ると見え方が変わる記事でした。(法律の扱いは国や地域で異なるので、各自の地域のルールを確認してください。)

出典:note

コメント 0

最初のコメントをどうぞ。どの言語でも大丈夫です。

ログインしてコメント