ヴィンテージファッション

1970年代コンバースはなぜ今も残るのか:加硫ゴムと素材転換の話

古着屋で70年代以前のコンバースが現役で履ける状態で残っているのはなぜか。noteで minobe さんが、素材と製法の面から詳しくまとめていました。

出発点はソールの化学です。1980年代以降のスポーツシューズはポリウレタンのミッドソールを採用しましたが、その構造は空気中の水分で加水分解を起こし、数年から数十年で崩れてしまいます。高湿度の日本では、未使用のデッドストックでも寿命を迎えている個体が多いそうです。一方、70年代以前のオールスターなどは、ゴムに硫黄を加えて熱硬化させるバルカナイズド製法と綿キャンバスで作られていて、加水分解を起こす結合がありません。半世紀を過ぎた今も履ける個体が残るのは、この化学的な安定性が大きな理由だと説明されています。

70年代初頭、バスケットボールの高速化でキャンバスの側面が破れやすくなり、コンバースはレザーへ素材を切り替えました。オールスター・レザー(1969年〜)、ワンスター(1974〜75年)、プロレザー(1976年〜)といったモデルが登場します。ただ、レザーは加硫時の熱で不均一に縮み、ソールとの接着面が剥がれやすかったため、初期のレザーモデルは短命に終わったという見立てです。

1971年から79年はエルトラ社傘下の時代で、フラッグシップのオールスターと普及ラインのコーチという価格の階層化が進みました。アメリカの人件費高騰を背景に、普及ラインは韓国などの海外工場へ移されたとも書かれています(この部分は記事内でも「未検証」と断られています)。

クッション性がなく硬い舗装路の長距離歩行には向かないのに、なぜ価値が保たれるのか。記事は、半世紀以上使える物理的な持続性、手間のかかる製法、そして経年変化の美しさを挙げています。古着の靴を見る目が少し変わりました。

出典:note(minobe)

コメント 0

最初のコメントをどうぞ。どの言語でも大丈夫です。

ログインしてコメント